父は昭和九年生まれで今80歳です。
父は中央大学法学部を卒業後、弁護士を目指していたものの断念し、銀行マンになりました。その後兄と私を大学まで行かせてくれました。(それなのに、私は大学を中退してしまった親不孝者ですが…)
銀行を退職後は、のんびり囲碁を打ったり、神社の手伝いをしたりしていました。
囲碁の腕はかなりのだそうで、昔何かのプロアマ戦で棋譜が新聞に乗ったことがあるそうです。(切り抜きがありました)
また長年謡曲をやっていたため、声の通りがよく、それを見込まれて神職の資格を取るように勧められ國學院大學の神職養成講習会を受けて神職の階位を取得して、地鎮祭などの神事を忙しい宮司の代わりに務めていました。
そんな父でしたが、数年前に転倒時に頭から倒れたため脳挫傷となり、その後遺症がきっかけなのか、アルツハイマーの症状が徐々に出始めてきました。
昨年帰省した時には父が明らかに物忘れが激しくなっていました。なんとか進行がゆっくりになるように、簡単で日常的な脳の運動をするように言ったら、いつものにこやかな顔で頷いてくれました。
実家の隣の別棟で済む兄や母から時々状況の連絡が来るのですが、昨日、父が倒れたという連絡を受けました。
父がいつもの碁会所に行く途中、どういう経緯かまだ判っていませんが、道端で倒れてしまったようです。幸い人通りも多めの街中だったため、すぐに発見されたのですが、その時にどうやら意識をなくしていたようです。
発見した人が救急車と警察を呼んで、母が駆けつけて救急病院で検査を受けることになったそうです。
その段階の検査では特に大きな問題はなかったそうですが、兄曰くあまり信頼できる病院ではないとのことで、明日かかりつけの病院(脳挫傷以降アルツハイマーの治療も行っている)に行くことにしているそうです。
それというのも、倒れた翌日(今日)、母が父の頭部に打撲跡のアザを発見した様で、父自身も痛みを訴えていたようです。
父は倒れた前後のことを全く覚えていないようで、どういう状態で倒れていたのかがわかりません。脳挫傷の件があるので、アザが出来るような状況で、記憶がはっきりしていないとなると、精密検査してもらったほうがいいのは間違いないでしょう。
こういう状況なので、母や兄は、父にも車に乗らないように強く言っているようです。こんな状況だと、車の運転なんてとても危険です。むしろ免許返上した方がいいんじゃないかと思うくらいです。
でも父は妙なプライドでそれを頑なに拒んでいるとか…。だからといって乗りたいと主張しているわkではないんですけど…。
遠方に済む自分としては、精密検査で父に大事がないことを祈るしかありません。