専門学校用試験問題作り

明日でデジタルアーツ東京の方の2015年度の授業が終了します。
2年は既に終わっているんですが、1年は2月にまで食い込んで、後期最後には一応「試験期間」が設けられています。通常は「平常点」や「実技」や「課題」を元に行いますが、今回は「実技課題」に加えて、簡単な試験問題なんぞ作っていました。
マンガ科は、それこそマンガやイラストを描く事こそが一番大事なんですが、デジタルの授業ともなれば最低限のソフトウエアの操作を理解しておいて欲しいということで、あまり応用的なものじゃなくて本当に基礎の基礎の部分の理解度の確認というか、普段配っているプリントや板書説明・デモンストレーション説明を見ているかどうかの確認といったほうがいいでしょうか、そういう側面からの「試験」を行うことにしました。

ちなみに、こんな感じの問題にしています。
試験内容はある程度「予告」していますが、受ける学生がこのブログ見ている可能性もあるので肝心の所はモザイクで(^_^;)20160217-00メニュー操作の手順をある程度把握しているかどうかという基本的な内容ですが、プリント見てもパソコン操作してもぐぐっても構わないという条件なので、さすがに解けなくはないハズ。20160217-01先日のバレンタイン絵を元にして作った問題。右上のモザイクで隠された部分は「レイヤーパレット」です。要はパレット上の各アイコンの意味を把握しているかどうかという問題。20160217-02右下のモザイクかかっているウインドウは「レイヤープロパティ」。
通常のラスターレイヤーを選んでいる時のレイヤープロパティの表示は凄くシンプルで「境界効果」「ライン抽出」「トーン」「レイヤーカラー」の4つ。「境界効果」を選んだ場合は「フチ」と「水彩効果」が選べます。
普段から良く使うところなので、すぐに分かるだろうと言う範囲の問題。

こんな感じの問題を全10問用意。おそらくものの10分もかからないだろうと思いますが、「試験するよ~」という告知によって、「復習」をしておいて欲しいというのが一番の狙いです。

この問題に加えてもう一つは「パース定規」を使った作図問題。これは既に告知済みの内容通りでこちらのほうがむしろ本題。20160217-03三面展開図を元にパース定規で図形を描くという問題。一応「二点透視」「ベクターレイヤー使用」「余力があれば光源決めて影処理」という条件付きです。

この三面だけでは裏側の構造が不明瞭なので、裏側を描いてお茶を濁すという方法を取られてしまったとしても間違いではないのが穴といえば穴ですが、もしそれを描いたとしても実はさほど問題はないのです。
チェックするところで特に重要なのは「パース定規の設定の仕方」と「グリッドの使い方」と「ベクターレイヤーの使い方」の三点で、そこが押さえられていて、かつ描画上ミスがなければ問題なかったりするのです。
ぶっちゃけ、トレースじゃなくパースを取ってきっちりと背景を描こうと思ったら、どんな複雑なものも、単純な図形の組み合わせで描けるハズ、という視点を持っておいたほうが自在だと思っています。それ故にそれらの点をしっかり理解しておいてほしいなぁというのが狙いなわけです。

授業用のプリント作ったりこういう問題を作ったりしながら、ふと思いついて今少しずつ書いているのは、「CLIP STUDIO PAINTパース定規の使い方(仮)」の同人用原稿。チュートリアル形式も混ぜつつ解説していくというのを試みています。目標は5月のコミティア公開。その前に少しずつpixivでも小出しにして行きたいなぁ。
ComicStudioのパース定規本の原稿を途中で断念したので、今度はきちんとしたい。一気に一冊にまとめるのではなく分冊でもいいかなと思っています。


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