長年漫画を描いていると、当然大量の原稿が溜まります。
多くの場合は返却してもらっているのですが、一部未返却の原稿も多くあります。同時にたくさんの出版社で仕事していたり、単発の仕事をしたりしていた時期のモノは、自分自身もよく把握できていないものも多く、改めて手元にある原稿を整理しなければ…と感じています。
単行本化された原稿の多くはだいたい把握できています。多くの原稿は大体手元に戻ってきていますが、ある出版社の原稿のみ未返却のままとなっています。
その出版社に、単行本化された原稿の返却をお願いした時に、「原稿返却を希望するのなら、単行本は絶版にする」という驚くべき事を言われてしまい、契約の関係もあるためにそのまま保留にしていましたが、そろそろちゃんと交渉してなんとか返却してもらわなければ、と思っています。もう事実上絶版状態になっているので問題はないと思うんですけどね。
単行本化されていない原稿も結構あるので、正しく把握して「絶版マンガ図書館」に「未収録作品集」として出そうかと思っています。連載ものも含めたら単行本で数冊分は確実にありそうなんですが、まとめるにしてもまずは原稿が手元にあるかどうかの確認も必要なので、そのためにも「蔵出し」をしておかなければ、と思っているんです。
古い原稿を引っ張りだして見ると、写植の剥がれや欠損が結構目立ちます。
ペーパーセメントの跡が残って、原稿にシミが付いているものも多く、写植の再確認と貼り直し・補正が必要そうです。
上の原稿は単行本化されていない作品です。
単行本化のための加筆改稿作業をしていた最中に、例の宮崎事件が発生して出版自重となったため、単行本化がお蔵入りとなった原稿の一部です。思ったよりも欠損が激しいので、掲載雑誌を参照しながら再調整する必要がありそう…。
原稿の補修は生原稿はそのままで、スキャンしてデジタル化して、ComicStudioかCLIP STUDIO PAINTで補正して、それを電子出版化するという手順になると思うので、かなりの手間隙がかかりそうです。今手元に有るB4が取れるスキャナは、EPSONのES-8000というかなり古いもので、USB非搭載のSCSIという前時代のものなんです。
このスキャナはずっと調子が悪くてまともに使えない状態なので、デジタル複合機のCANON iRC2550Fを使うことになりそうです。(思い切り遅いんですよ…これ)
ちなみに普段のちょっとしたスキャン作業はフィルムスキャン用に買ったCanoScan8400Fを使っています。
そういえば、このCANONのデジタル複合機ですが、ちょっと古い機械になります。
二十年くらい前にCANONのリースでコピー機をリースし始めてから、5年のリース期間満了毎に新しい機械に入れ替えていましたが、iRC2550Fは、5年のリース期間を過ぎた後、引き続き新規リース契約を結び継続リースをしています。
新しい機種に変えなかった理由は、「ComicStudioとの相性」と「コピー機内のHDDに保存してあるデータ」の関係だったんですが、ハードとして結構気に入っているというのもあります。リース料金が大幅に安くなったのも嬉しい誤算でした。今はコピー機としてというよりも、カラーレーザープリンタとして活躍してくれています。
最近の機械は、オートシートフィーダーで一気にスキャンして電子書籍化してくれる機能が付いていたりするので、資料用の雑誌等の自炊が楽そうで魅力はあるんですが、月のリース料金考えたら、断裁機とドキュメントスキャナ買ったほうが安くて済みそうなんですよw.
なので、今の機械使い続けることにします。
ちょっと話はずれましたが、手元にある全原稿の電子化を効率的に行うことも視野に入れて整理する必要がありそうですね。