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コミスタVer3のコマレイヤーの怪

夏コミの当落はまだまだ先ですが、毎度ギリギリにワタワタしてしまってろくな結果になってないので、今度こそは昔の原稿まとめた総集編出そうかなと思って、クリスタでコミスタファイルを開いたんですね。

でも、開いたファイルが妙なことになって、パニック…(((( ;゚д゚))))アワワワワ20150510-07-1これだけじゃわかりにくいかもしれないので、Ver3で開いた元の状態はこんな↓感じです。
20150510-06-1Ver3では、圧縮された「コマレイヤー」というファイルになっていますが、別に統合しているわけではありません。ダブルクリックするとこのコマが新しいウインドで開いて編集が出来ます。

Ver4になって、「コマフォルダ」というシステムになり、コマフォルダが「枠線」と「マスキングレイヤー」を持つ形になりました。Ver4になって、「コマ」内の編集がやりやすくなり、枠線の編集やマスキングレイヤーによる枠外へのはみ出しのコントロールなどが大幅にやりやすくなったのです。
自分はこの「コマレイヤー」→「コマフォルダ」を愛用していて、クリスタでも「コマ枠レイヤー」(事実上のコマフォルダ)を使っています。

しかしまさか、Ver3の「コマレイヤー」を読み込むことを想定していなかったのか、統合してしまうとは思いませんでした。

じゃぁ、一度Ver3データをVer4で開いてコンバートして保存したものをクリスタで開けばOK…と思ったんですが、ここで最大の難関にぶち当たってしまいました。

Ver3のファイルを開こうとすると、コミスタVer4が、強制終了してしまうのです…orz

メインマシンの環境下が問題なのか…?と思って、MacBookProにBootCampして入れたWindows8.1の方で開いてみようとした所、やっぱり強制終了…。
さらにMacOS10.10のコミスタでも同様に強制終了…。

もしかしてVer3の保存時に何らかの問題があって、Ver4で開かないのか?それならVer3で保存しなおしてみたらどうか…?と思って、急遽コミスタVer3をWindows7にインストール。

ここでさらなる問題が…。

20150510-10起動してS/N入れた後に「仮想メモリの作成に失敗しました」と出て、しかも設定してOK押しても反応なし…。

プログラム本体のプロパティを出して「WindowsXP(SP3)」互換モードで実行する設定にしても、それでもダメ…、。

手詰まりか…?

ん?いや待てよ?念のために先にVer3の最新版にまでアップデートしてからやってみれば…?
と思って、Windows版のCS_EX3xx_318.exeを当ててみたら無事に起動(^_^;)。無事にVer3ファイルを開くことが出来ました。

結局Ver3で保存し直しても、Ver4で開こうとすると強制終了してしまう状況は変わらず…原因は判明しませんでしたが、もしかしたらOSが64bitだってことが関係していたりするんでしょうか?

取り敢えず、無事にVer3データが開ける用になったので、思いきってVer.3→クリスタと、コミスタ4をすっ飛ばしてコンバートするという計画に変更。

まず「コマレイヤー」が統合されてしまうのなら、最初から「コマレイヤー」を展開しておくという手段を取ることにしました。20150510-01-1こんな風に「コマレイヤー」を展開してしまいます。

20150510-03問題は「マスキングレイヤー」。

マスキングレイヤーがあるままだとコマレイヤーの展開ができない仕様なので、コマレイヤーの中に入ってマスキングレイヤーを削除してから展開するという方法を取りました。

なお、Ver3の頃の「マスキングレイヤー」は「コマレイヤー」内部に一つしか作ることが出来ず、しかもその「マスキングレイヤー」が存在していると、コマレイヤーの展開は不可能。

枠線からはみ出している部分は、マスキングレイヤーでコントロールしているので、マスキングレイヤーがないと枠外のはみ出しはそのままになってしまいます。

でも、統合されてしまうよりは遥かにましですし、クリスタでフォルダにマスクつければ一応OKですから…。
クリスタのコマ枠フォルダは、枠線ラスタライズすると枠線を外に出してしまう困った仕様なので、枠線をコマ枠フォルダ内に入れるためにはマスクの調整しなきゃいけない。この時はコミスタVer4のマスキングレイヤーの利便性を痛感します。
コミスタVer4のコマフォルダは、枠線のラスタライズ化を行うとマスキングレイヤーの上に枠線レイヤーを配置するというシンプルなレイヤー構成で達成されます。コミスタのこの仕様は凄く助かっています。

しかし、クリスタだと枠線の定規を元に作られるフォルダのマスクが枠線を半分隠してしまうので、やむを得ず枠線をコマ枠の外に出さざるを得なくなってしまった様です
そういう仕様だと割り切る事ができないのなら、 現時点での対処法としては、枠線の太さ分の選択範囲を作成して、マスクをカットしてしまえばコマ枠フォルダ内に枠線を含むコマのデータを全部入れることが出来ます。
(CLIPに「擬似コミスタ式コマフォルダ化」のアクションUPしています)

今回のコンバート後の対策も、後々コマの作成と枠外のマスクの作成でちょっと手間暇掛かりそうですが、コマレイヤーが統合されてしまう不都合よりかは遥かに問題なし(^^ゞ。
なにしろ、コマの中に下描きレイヤーが入っていて、しかもそれを表示しているときは最悪です。それも一緒に統合してしまうので、全く使いモノにならないので…orz20150510-08-1…というわけで、地道にVer.3で開いて、コマレイヤーを展開してフォルダに入れて、別名保存…別名保存…。
それをVer4すっ飛ばしてクリスタで開いて整理をするというプランで作業進行中です。

CD-Rに焼いてしまった仕事用のモノクロデータも結構いっぱいあるので、これも確実にクリスタへコンバートしていつでも開けるようにしておかなければ…。特に単行本未収録ものは動かせる体制を取っておきたいです。
それらも含めて、出来るだけクリスタにデータ移行して整理し直した方がよさそうなのは間違いなさそう…。

まためっちゃ時間食いそうですが…

【コミスタ終了】方針変更已む無し

ComicStudioの販売終了の一件。

取り敢えず、「ComicStudio必要な人は入手は最後のチャンス」とか「ComicStudio持ってる人はCLIP STUDIO PAINT安くゲットできるよ」とか、そんな感じの情報は大体周知されてきたかなって感じですが、販売終了に伴い、急遽対策を講じなければならないのは、専門学校でのデジタル授業の軌道修正だったりします。

一校の方は、今年から全面的に一二年ともCLIP STUDIO PAINT軸で進めることにしました。体験授業ももちろんCLIP STUDIO PAINTで。これから始めるならCLIP STUDIO PAINT一択なのは揺るがないですから。

もう一校は…。現時点でComicStudioをカリキュラムに組んで行っている授業をどうするか、これから始まる授業をどうするか、来年度の授業をどうするか、体験授業をどうするか…などなど、変更を余儀なくされたものがいっぱいあります。

一年から二年にかけてComicStudioで行っていた授業は、現状予定通りの進行で。平行してCLIP STUDIO PAINTでカラーの授業も行っているので、後期の集中トレーニングで両方に対応できるスキルを習得するという方向で…。せっかく覚え始めて並行利用しているんだったら、両方を習得する方向で学習し、実際に自分の作品作りでどちらを選択するかを各自の判断で行うというのが一番本人にとってはいいのではないかと…。デジアシとして要求される技術を得る意味でも、両方共というのはプラスなはず…それなりに大変だと思いますが…。

一年生は、年度始まりに学校側と話し合い提出した計画書ではComicStudioで授業を組んでいました。しかし自分の担当授業がスタートするのは5月末頃から…。これはもしかしたら幸いしたのかもしれません。ここは当然CLIP STUDIO PAINTで組み直すべきだと判断し、急遽変更することにしました。

そりゃこれから自分でマンガをどんどん描いていこうという子たちに、事実上終息して入手できなくなっていしまうことが確定しているComicStudioを推奨する事はできません。CLIP STUDIO PAINTでスタートしたらCLIP STUDIO PAINTでの作り方を身につける方がスムーズだと思います。

自分の場合は、以前「個人的なCLIP STUDIO PAINTへの要望」で書いたような、非搭載機能が結構ストレスのもとになるので、作る題材によってComicStudioとCLIP STUDIO PAINTを使い分けしています。
比率的には大半はCLIP STUDIO PAINTに移行していますが、自分のモノクロデータの作り方はCLIP STUDIO PAINTではファイルがかなり肥大化してしまうので、少しでもファイルを軽くするためにComicStudioではあまりやっていないレイヤー統合をこまめに行う様にしています。(実はあまりやりたくないんですけどね…)

ちなみに、ファイルを軽くする事ができる「最適化保存」ですが、別名で保存しなければいけないので、普通の「保存」時に「上書き保存(最適化)」というのが欲しいです。

20150508-01それと、「ツール」を初期状態に戻すコマンドも欲しいです。記憶できる「ワークスペース」は「ツール」や「サブツール」の配置も合わせて記憶してくれたら助かるんですけど…。

なぜこういうことを希望するかといえば、今まで蓄積してきたComicStudio用のプリントからCLIP STUDIO PAINT用のプリントに切り替えるために、CLIP STUDIO PAINTのスクリーンショットを撮る必要があるんですけど、自分の環境そこそこカスタマイズしている最中なので、そのままだと授業用のプリントには使えないからなんです(^_^;)。
←今の自分の「ツール」はこんな感じ。

対応策はサブアカウントを発行してそちらに切り替えてスクショ取って、戻ってPhotoshop等で画像加工・文書作成という手順を取っています。メインアカウントの方に多くの資料・書類・画像を置いているので、サブアカウントの方で画像加工・文書作成は難しいこともあり、ちょっと面倒くさいです。不必要に時間がかかるのもちょっと……

なんにせよ、前倒して色々と書類を作っていく必要があるので、想像以上に大変かも…。

土曜日は抜けきっていない疲れを少し癒やすことにします…。

セルシスの持つ特許(一部訂正しました)

各種開発を行っている会社の多くは、自社の開発した新しい技術を守るために、特許・実用新案として出願・登録しています。
株式会社セルシスは、自社の「知的財産」の特許を多く出願しているようです。
(持っているようです、と記載していましたが、出願中の物も多いので変更しました)

開発当初の頃に、セルシスの方から特許出願したという話を聞いたことがありました。(発売前の開発段階の時の話です。)

そこで、「経産省 特許庁」のページから「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」へ行くと、特許を検索することができるので、セルシスの持っている特許を調べてみました。

「筆頭出願人:株式会社セルシス」で「公開特許公報」に限定して検索した所、32件ヒットしました。
(検索「種別」を変えると検索結果数が変わります。)

追記:自分の知識不足による勘違いでしたが、「特許公報」には二種類あって、「公開特許公報」に掲載されるのは、「公開特許公報」に記載されるのは、特許出願後1年6ヶ月経過して発行されるものだそうです。
公開特許公報には、特許権を得る前の発明が掲載されていることになり、いわゆる「出願中」のようですね。「特許公報」は、設定登録になって特許権が発生して発行されるもので、こちらには特許権を取得したものが記載されます

アニメーション製作アプリケーションのRETASや電子書籍ビューアソリューション関係の特許を除き、おそらくコミスタやクリスタに関連すると思われる特許をピックアップしてみます。

  • 特開2003-256865
    「立体オブジェクトデータからの漫画的表現の2次元画像の生成方法および生成プログラム」
    これは3DLTのトゥーンレンダリング技術みたいです
  • 特開2004-342002
    「マンガ用枠線描画装置と電子的記憶媒体」
    これは説明図で分かった。枠線定規・コマ枠レイヤ・枠線定規カット・コマフォルダ分割ですね。
  • 特開2005-031818
    「マンガの線画像成形方法、装置およびコンピュータプログラム」
    画像からトーン・ベタ・線画を抽出する技術。2DLT処理やラスベク変換の技術にも関わっているのかも。
  • 特開2009-116509
    「マンガのページ画像とコマ画像の照合方法及びプログラム」
    特許独特の言い回しなのでわかりにくいけど、なんとなく…ページが持つコマの情報とコマが持つ情報を照らしあわせて、正しく表示する方法かな?
  • 特開2009-141572
    「マンガのコマ画像のためのマスク画像の作成方法及びプログラム」
    マスクに関する技術。コマフォルダが持つマスクとマスキングレイヤーの技術の様です。
  • 特開2010-009277
    「線画のための彩色方法及びプログラム」
    図式されているのでわかりやすかった。塗りつぶし・閉領域フィルと、細いところへの染み込みや隙間を閉じるの技術ですね。
  • 特開2010-020458
    「線画の彩色方法及びプログラム」
    イラスタ・クリスタのペン・ブラシの参照レイヤーの線からはみ出さない機能ですね。ホントありがたい!
  • 特開2010-165058
    「グラデーション作成方法、プログラムおよび装置」
    これはイラスタに搭載されていて最近クリスタにも搭載された「等高線塗り」。これは画期的な機能でした。
  • 特開2011-221940
    「画像作成編集ツールのプレビュー方法およびプログラム」
    描画ツールのストロークを記憶して、ツール属性を変更したらそれをプレビューする機能。これはもしかしてまだ搭載されていない?自分が気づいていないだけなのかな?
  • 特開2012-089081
    「画像の描画装置、方法、及びプログラム」
    ペンやパターンブラシで描いた端や鋭角部の形状をペン先の形状に応じて補正する機能。折り返した鋭角部の線を尖らせる機能はこの特許の様です。
  • 特開2012-164161
    「オブジェクト修正処理装置、方法及びプログラム」
    特許内の画像を見ると、POSE STUDIOやクリスタの「ハンドセットアップ」です。これは直感的で面白い機能です。

ここから下は3Dモデル関係なので、PAINTというよりも、MODELERやACTION、QUMARIONに関する特許じゃないかと思います。

  • 特開2012-164162
    「骨格の角度制御方法,装置,及びプログラム」
  • 特開2012-164163
    「骨格モデルの捻りの制御装置,方法及びプログラム」
  • 特開2012-164221
    「骨格モデルの関節角度の曲がりにくさの制御装置,方法,及びプログラム」
  • 特開2013-020446
    「マルチポインティングデバイスの制御方法及びプログラム」
  • 特開2013-120395
    「スケルトンモデルの姿勢制御方法,及びプログラム」
  • 特開2014-002677
    「描画方法、プログラム、及び装置」
  • 特開2014-002678
    「オブジェクト表示方法、プログラム、及び装置」
  • 特開2014-149748
    「三次元オブジェクトの多視点描画装置、方法、及びプログラム」
  • 特開2014-149749
    「三次元オブジェクトの誇張描画装置、方法、及びプログラム」

ここに記載しなかった特許でも、クリスタに応用されているものはあると思いますが、さすがに開発者じゃないのでわかりません。それと、よくわからない部分も多いので解釈が全く的外れの可能性も、きっとあるでしょう…

それにしても特許の「請求項」の文面、独特の言い回しで結構難しいです(^_^;)。

なお、各特許へのリンクは「データ収集を目的とした、文献の直接指定」を禁止しているので出来ませんでした。
もし興味のある方は、「特許・実用新案番号紹介」で「公開・講評特許公報」で上の番号を入れるか、「特許・実用新案テキスト検索」で「出願人/権利者」を「株式会社セルシス」にして検索してみてください。

こういうことをきちんとやっておくかどうかは後々重要になってくるんでしょうね。

 

ちなみに、昔話題になった筑井茂男という人が平成8年に出願し10年に公開された 「コンピューターを用いた漫画の製作方法及びその方法で作られた漫画をモニター画面で見る方法」の特許ですが、どうやらセルシスが動いて「審査」している様です。
「審査書類情報」が時間外だったので現時点では確認できませんでしたが…。
閲覧できるようになったら、後で確認してみます。

クリスタ移行へ思うこと

コミスタ販売終了のアナウンス以降、Twitterでも様々な意見・議論が飛び交っています。

自分も時々それらに混じって発言していました。
そこで交わされる内容の多数を占めているのが「コミスタからクリスタへの移行」に関する話題です。

既に完全移行した人の話…
カラーだけ移行した人の話…
半々位の移行で併用している人の話…
移行しようと試みているもののなかなかうまく行っていない人の話…
現時点での移行を諦めている人の話…

……などなど、いろいろな立場、いろいろな思いの人たちの意見が交わされていて、なかなか考えさせられたり、勉強になったりという状態です。
セルシスのお世話になっている方にメールを出した所、社内でも移行に関して非常に重要な問題と捉えいらっしゃるとのことでした。

そこで、自分がTwitterで提案したのは…

ってことです。

ハッシュタグを付けてつぶやくものは、セルシスの中の人も読んでくださると思いますが、普通のツイートではおそらく拾ってくれないでしょう。
直接要望を上げる場が用意されている上に、ただの一方通行ではなく、ちゃんとレスポンスもあるので、忌憚のない意見を伝える場として大いに活用すべきです。

さてこの「移行」の問題…

クリスタが販売されてからかなり時間が経過していますし、コミスタからクリスタへの移行期間は十分に用意されていました。しかし実際は思ったよりも移行していないユーザーが多いのも事実です。

では、なぜ移行していないのか?

流れている情報を見る限りでは、重大な原因を数点ピックアップすることは出来そうです。
しかし、実際はかなり多種多様な意見が見受けられていて、どれほどコミスタが高機能だったかが伺えます。 様々な意見がありますが、端的に言えば、

      • 「コミスタで出来たことが、クリスタでは出来ない」
    • 「コミスタで出来たことが、クリスタでは手順が変わっている」

  だいたいこの二点の様です。

「コミスタで出来たことが、クリスタでは出来ない」という点について…。

一部搭載されていない機能があることは先日も書きましたが、殆どの機能は「代替」の方法が用意されています。
しかしその「代替」がない機能はどうしようもありません。
それがないと作業に大幅な支障が出るという立場の人にとっては、それを使わない新しい手順を構築するか、あるいはそれが搭載されるのを待つ、という選択肢になります。

「コミスタで出来たことが、クリスタでは手順が変わっている」という点についてはどうでしょう。

実は、これが思ったよりもかなり難しい問題の様に感じています。
「代替」の方法があるなら、その方法を使えばいい、という意見もあるでしょう。
それは確かに間違いではありません。その「代替への変更」が比較的小さくて、直ぐに置き換えられるのなら問題はありません。
しかしこの「代替」の方法・手順がかなり大きな変更点となってしまう人にとっては、大きな障害になります。

私は、一つの「結果」に至るための手段が複数ある場合、そのどのルートを使うかは、その人の使い方次第だし、場合によってはその使い方がその人の感性や感覚に極めて近い部分の場合、それはそう簡単に「変更」することが出来ないと考えます。

コミスタからクリスタの移行は、例えて見るならば……

「部屋」
「机」
「椅子」
「作業台・トレス台」
「筆箱・ペン立て」
「鉛筆・シャーペン」
「消しゴム・ネリケシ」
「ペン軸・ペン先」
「烏口・ロットリング・ステッドラー・ミリペン」
「定規・三角定規・自由定規・雲形定規」
「トーンナイフ・カッター・トーンヘラ」
「羽箒・製図用ブラシ」
「原稿用紙」
「ネーム用紙・ノート」
「トーン・トーン棚」
……などなど…

これらの漫画を描くための環境や道具が、全部新しいものに一度に変わるようなものだと思うんです。
この仕事環境の変更時に、以前のものとほぼ同じツールが継承されていたら、比較的戸惑いも少ないまま新しい環境で漫画を描くことが出来ます。
しかし、中には「自分はこのトーンナイフとカッターがどうしても使い慣れない」とか「この椅子自分に合って無くて落ち着かない」という不満が出てくる可能性だって有り得ます。
その不満の部分は、おそらくその人の「こだわり」だったり「感性」だったり「直感」だったりするんだと思います。それはまさにその人の「個性」であって、マンガやイラストでは一番重要な部分とも言えます。

マンガやイラストを創作するということは、その人の「感性」や「直感」や「こだわり」の部分に直結しています。それが具現化するのが「作品作り」で「個性」が出る部分だと思っています。全く同じ道具を使っても十人十色で使い方が違うし出来上がる作品も違うわけですから…。

だからこそ、人によっては「コミスタで出来たことが、クリスタでは手順が変わっている」事が、その「感性」や「直感」を発揮する上で重要な根幹に影響を及ぼしている場合は、「移行」はそんなに簡単ではありません。
新しいツールを習得して使いこなすために「学習」して「理解」することは重要です。しかしそうしようとしても、「感性」や「直感」の部分を大きく阻害してしまう要素があると感じた人にとっては、大きなハードルとなってしまいます。

いろいろなタイプの人がいて、色々な使い方があります。
今までとほぼ同じような感覚で描くツールを求めている人にとっては、クリスタではまだそれが出来ないと感じてしまえば、移行は保留するでしょう。
しかし「ほぼ同じような感覚で描く」ことが出来ると感じられれば、移行へ向けて動き出せるはずです。

現時点で、クリスタは確実にプロの使用にも十分耐えられるだけの機能を有しているのは間違いありません。
しかし、まだまだ、発展途上の状態です。
これからもっともっと進化して、多種多様なマンガを描く手順に対応した「マンガ制作ソフトの新いデファクトスタンダード」となって欲しいんです。

コミスタから移行できていない人も、時間があるときに、どうかクリスタを使ってみて下さい。
そして不満点や要望点を大いにセルシスにぶつけてみようではありませんか!

それが自分たちが使う道具を、より優れた使いやすいものに進化させる糧になるんですから!

クリスタを最強にするTab-Mate Controller

CLIP STUDIO PAINTに移行する上で、もしかしたら足枷となっているんじゃないかな、と思っていることの一つは…

「コマンドへ至るステップが、以前よりも深い階層になっている事」

…です。

例えば昨日の「個人的なCLIP STUDIO PAINTへの要望」の記事内の、「下描きレイヤーに設定」は、ちょっと深い階層を選ばなければ変更できません。
そのステップは以下のようになります。
「レイヤー」→「レイヤー設定」→「下描きレイヤーに設定」20150430-04コミスタではレイヤープロパティのラジオボタンで一発で設定できたものが、クリスタではそうは行きません。

他にも、メニューから何階層か入っていかないと選べないけど、頻繁に使うというコマンドが結構あります。これらのコマンドがもっとスムーズに選択できれば移行もし易いのに…と思っている人には、ぜひとも試していただきたい「デバイス」があります。

それは、過去にも「さりげにCELSYSの最強ツールTab-Mate Controllerの話」という記事で書きましたが、CELSYSが発売しているコントロールデバイス「Tab-Mate Controller」の事です。

MX1Pn0689こんな感じの手に収まるジョイスティックのようなコントローラーです。MX1Pn0687箱には使用イメージのイラストが描かれています。

MX1Pn0690操作できるスティック・ボタン類は、「八方向ジョイスティック」とスティックの頭のA/Bボタン・スティックの裏に隠れているCボタン・スティックの直ぐ下に左右に並ぶD/Eボタン・右側面のモード切り替えボタンになります。

ジョイスティックは押下すると動作が変わるので、ジョイスティックだけでもモード切替ボタンとの組み合わせで四種類の動作をすることが出来ます。
でも一番重要なのは、「オリジナルモード」と呼ばれているクリスタでカスタマイズ可能な機能になります。

20150430-01私の設定は上図のようになっています。「上下でズーム・左右で回転」と「手のひら(Space)」・回転/反転リセットで、画面のビューの操作はほとんど問題なく行えるのですごく快適です。

この部分だけでもかなり使い出があるんですが、もう一つ使い方を覚えるとすごく強力なのが、「合計64個のコマンドを登録できる」ジョイスティックアクションです。
パッケージの写真には、「ジョイスティックに64個のショートカットが登録できる」と書いていますが、厳密には「クリスタのメニューコマンドを登録できる」というのが正しく、任意のショートカットが登録できるわけではありません。
でもこのおかげで、「階層が低くてたどるのがちょっと手間がかかるコマンド」を比較的簡単に呼ぶことが出来るようになりました。

これを「クイックメニュー」と呼んでいます。
操作方法はちょっと変わっていて、少し慣れが必要ですが…

  1. Aボタンを押しながらジョイスティックを倒す
  2. 8つのサブメニューに入るので、そこでさらにジョイスティックを目的の方向に倒す
  3. Aボタンを離す

自分の設定は以下のようになっています。(まだ試行錯誤中なので、随時変わっています)20150430-02ここで、8方向×8方向で、合計64個登録できるということです。

64個すべて覚えるのはこんなんですが、画面内にちゃんとメニューが表示されるので自分で良く使うコマンドはスティックを倒しやすい方向に決めておくと、結構スムーズに選ぶことが出来ます。

間違いなく、メニュー階層をたどって目的のコマンドを探すよりも、マウス操作=ペン先の移動を行わずにコマンド選択できるので、相当スムーズに作業できるようになりました。

Tab-Mate Controllerは、コミスタ(Windowsのみ)でも使うことが出来ますが、残念ながらカスタマイズは出来ません。しかし、スティック押下なしで「画面のスクロール」・押下で「画面の回転」。A/Bボタンで「画面の拡大縮小」だけでも、結構便利になります。
以前はゲームパッド&JoyToKeyという組み合わせで行っていましたが、クリスタに完全対応最適化されているTab-Mate Controllerを使うようなってから、これ一本になりました。

とにかく…「 CLIP STUDIO PAINTユーザーには特にオススメ 」します!

CELSYSのCLIP内に、詳しい紹介ページが用意されています。

CLIP STUDIO PAINT PRO/EX、IllustStudio、ComicStudio 4.0ユーザーさまは、優待価格でお買い求めいただけます。」…とのことで、何とたったの2000円です。かなりお安いです。

でも正直結構ちゃちいので、壊れやすいと思っておいたほうがいいでしょう。ラバー部の劣化も早いので、消耗品位のつもりでいたら気が楽です。
でも普通に使えば1年以上使えると思いますが、がさつな自分は何回か落としてパッカーンと開いてしまって今のこの白いタイプのもので三代目になります。MX1Pn0688右が初期モデル(ラバー部が少しベタベタしています)。左が現行モデルです。スティックの形状は今のほうが使いやすいですね。

このスティック操作の快適さを味わってみて下さい。

下の画像はAmazonのアフィリンクですが、Amazonで買うと4,398円(4/30現在)です。

CELSYSから買ったほうがはるかにお得ですよ (^^)
半額以下の送料込みで2,000円。ダメ元でも2000円なのでお試ししてみてはいかがでしょうか。

個人的なCLIP STUDIO PAINTへの要望

今現在CLIP STUDIO PAINTとComicStudioを併用しています。
CLIP STUDIO PAINTに移行するべく、ComicStudioで培った手法をCLIP STUDIO PAINTで徐々に試していますが、「ComicStudioにあってCLIP STUDIO PAINTで消えてしまった機能」の為に、スムーズな移行が未だに出来ていません。

結構いっぱいあるんですが、個人的に特に何とか搭載して欲しい機能をピックアップします。

  1. 「描画色」の「トーン」を復活させて欲しい

    ComicStudioは、描画色選択で「白」「黒」「透明」に加えて「トーン」を選ぶことが出来ました。

    20150429-13-1この機能は、「トーン」を選択した状態で描画系のツール(ペン・鉛筆・マジック・筆ペン・パターン・塗りつぶし・閉領域フィル・直線・曲線・折れ線・楕円・矩形・多角形)を選ぶと、アイコンがトーンレイヤー追加を示すこのようなアイコンになります。

    画面をクリックするとその直後に「トーンレイヤー」が作成されて、ツールのアイコンは選択中の描画系のツールのアイコンに変わって、そのままトーンレイヤー上に描画が出来るのです。

    この機能は、凄く短いステップで「ペンで描く様にトーンを貼る」「バケツツールで任意のところにトーンを流し込む」事ができるので、愛用していた機能です。
    20150429-01
    CLIP STUDIO PAINTには、このように、「描画色・背景色・透明」となってしまい、この機能が消えてしまいました。ComicStudioでもかなりお気に入りの機能だったため、無くなってすごくストレスが溜まっています(´Д⊂ヽ…。

  2. 素材ウインドウでの右クリックのコマンドを復活させて欲しい

    20150429-04「選択した状態で右クリック」でコマンドを選ぶという操作は、スムーズな作業をする上では必須です。
    ComicStudioでは、このように素材を選んで右クリックで色々な操作が出来ました。
    特に「素材の貼り付け」「トーンの貼り付け」は頻繁に行う作業で、マウスの移動をせずにパパっと貼ったり貼り替えたり出来るのは、当たり前のようでとても便利な機能でした。

    しかし、驚いたことに、その当たり前の機能で有るはずの、「右クリック」がCLIP STUDIO PAINTでは素材を選んだ状態では何も出てきません。
    完全に消えてしまったのです!
    この「右クリック」の機能を消してしまった合理的・論理的な理由が全く見当たりません。明らかに「退化」しています。
    早急な復活搭載をお願いします!

  3. 「素材」に「お気に入り」と「履歴」を復活させて欲しい

    20150429-03ComicStudioの「素材」には「お気に入り」と「履歴」が搭載されていました。
    特に「お気に入り」は、常用するトーンを登録して、探す手間を省力化していたので、トーン貼り作業の時間はとてもスムーズに行えました。

    CLIP STUDIO PAINTには、この「お気に入り」と「履歴」が廃止されてしまいました。
    しかも後述(4)の機能劣化により、目的のトーンを探す手間暇時間が無闇矢鱈とかかるようになってしまいました。
    CLIPで素材を管理し、タグ付けすることで用途に合わせた分類整理をデータベース化されているのはわかりますが、それを活かしきれていません。目的の素材を毎回探す手間を省くために「お気に入り」や手前のページで使ったトーンをすぐに再利用したいときに便利な「履歴」の復活を強く望みます!

  4. 「素材」の並べ替えが自由に出来るようにして欲しい

    ComicStudioには、「名前」「種類」「濃度」「線数」などで、分かり易く「アイコンの整列」ができるようになっていました。
    「線数毎」にまとめたり、「濃度順」に並べたり出来るのは、目で見て直ぐに選択できるので当たり前のようでいてすごく便利な機能です。
    20150429-12-1しかし、CLIP STUDIO PAINTでは、それらの項目が消えてしまい、上の図のように、「55線」でまとめただけのほんの少しのフォルダでさえ、順番がおかしなことになっていて視認性が悪くなっています。なぜ「濃度順」に並べるというごくごく当りまえのソートが出来ないのは論外です。
    早急な改善を強く望みます!

  5. 「選択範囲ランチャ」の「切り取り+貼り付け」「コピー+貼り付け」を復活して欲しい

    ComicStudioの選択範囲ランチャはカスタマイズ出来ないので、当初不便だなぁと思っていましたが、使っているうちに、なんて便利なんだろうと思うようになりました。特に以下の2つの機能をワンクリックで出来るのはすごく強力です。20150429-05-1CLIP STUDIO PAINTは、選択範囲ランチャのカスタマイズが出来るようになりました。
    確かにこれはとても嬉しい機能UPなんですが、残念ながら登録できるコマンドは、あらかじめリストアップされている単一コマンドのみ…ComicStudioに搭載されていた上記2つの様な「複数のコマンドを連続してワンクリックで出来る機能」は選択できません。
    20150429-15-1今現在自分はCLIP STUDIO PAINTの選択範囲ランチャは、このようにカスタマイズしています。
    どうしてもワンクリックではなくツークリックになるので、手間が増えていることには違いありません。

  6. レイヤープロパティに「下描き」ボタンを付けて欲しい

    ComicStudioでは、レイヤープロパティの「出力属性」で「下描き」にすぐに出来たけど、CLIP STUDIO PAINTでは、「レイヤーの設定」→「下書きレイヤーに設定」を選ばなければ行けなくて、さすがに遠いです。20150429-09-1Tab-Mate Controllerにコマンドを登録しているので何とかなっていますが、ComicStudioの「レイヤープロパティ」で出来た設定の変更位は、CLIP STUDIO PAINTでも出来るようにして欲しいです。
    ボタンワンクリックで出来ると助かるんですけどねぇ…(^_^;)……

  7. 素材の書き出し機能をつけて欲しい

    ComicStudioでは、トーンもマテリアルも、素材として登録できるものは簡単に「書き出し」することが出来ました。この機能は、素材を個人的に受け渡しするときにはとても便利です。
    上手く使えば、マンガ家とアシスタント間の作業の受け渡しにも使えますし、素材を個人的にディスクで配布したり、自分のサイトで配布したりすることも可能です。

    しかし、CLIP STUDIO PAINTでは、素材の書き出しには対応していません。

    以前公式宛に「素材のファイル書き出し機能をつけて下さい」と要望を出したことがあるんですが、「本件につきましては、ご要望として承り今後の開発の参考とさせて頂きます。」という解答でした。
    その後、「機能一覧」に搭載予定の機能として載ることを期待していたんですが、残念ながら現時点では記載はありません。
    …なので、実際に搭載されるかどうかは全くわからないです…。どうかお願いしますm(__)m。。。

他にもまだまだいっぱいあるんですが、自分にとって結構切実なモノを列挙してみました。
他の人がその機能の搭載を望んでいるかどうかはわかりませんが、少なくとも「ComicStudioで当たり前のように使っていて便利だった機能が、CLIP STUDIO PAINTで消えてしまった」というのは、「後継アプリケーションとしては問題があります。

マンガの描き方は人によって違うので、より汎用性のある機能搭載が優先されるのはわかりますが、ComicStudioである程度固まった手順を、CLIP STUDIO PAINTを使うために大幅に変更しなければならないというのは、かなり酷な場合があります。

コミスタの販売が終了することが確定した以上、多くのComicStudioユーザーがスムーズな移行を果たす事ができるように、ComicStudioに搭載されていた機能をどうかCLIP STUDIO PAINTに大事に継承してほしいと思っています。

ComicStudioはいつまで使い続けられるのか?

ComicStudioが販売終了されることが正式に決まったことで、ComicStudioユーザーも、いつかは必ずCLIP STUDIO PAINTへ移行しなければいけなくなります。
その時期が一体いつになるかは、その人のパソコンの環境によって左右されます。

もしComicStudioが、最新のOSに対応しなくなってしまったら…

可能な限り使い続けたいという人は、OSを新しいものに入れ替えずに現行OSを使い続ける必要があります。新しいパソコンを導入する場合でも、最新OSは選択できないので、機種選択の幅が狭くなってしまいます。
もし最新OSしか選択できなかった場合は、そのOS搭載のパソコンの導入は諦めて、今使ってるパソコンを大事に使い続けなければいけません。

ではここで、Windowsシリーズのサポート期間を確認しておきましょう。

Windows8シリーズ

  • サポート期間
    2023年1月10日
  • エディション名
    Windows8(8.1) Enterprise
    Windows8(8.1) Pro
    Windows8(8.1)
  • メインストリームサポート終了日
    2018年1月9日
  • 延長サポート終了日
    2023年1月10日

Windows7シリーズ

  • サポート期間
    2020年1月14日
  • エディション名
    Windows 7 Enterprise
    Windows 7 Professional
    Windows 7 Ultimate
    Windows 7 Home Premium
    Windows 7 Home Basic
    Windows 7 Starter
  • メインストリームサポート終了日
    2015年月1月13日(終了済み)
  • 延長サポート終了日
    2020年1月14日

Windows Vistaシリーズ

  • サポート期間
    2017年4月11日
  • エディション名
    Windows Vista Enterprise
    Windows Vista Ultimate
    Windows Vista Home Premium
    Windows Vista Home Basic
    Windows Vista Starter
  • メインストリームサポート終了日
    2012年4月10日(終了済み)
  • 延長サポート終了日
    2017年4月11日

Microsoft Windows製品は、提供開始から5年間を「メインストリームサポート」の名称でフルサポートを提供しています。その期間が終了してさらに5年間は「延長サポート」として限定的なサポートを行い、合計10年間サポートを行ってすべてのサポートを終了して、OSとしては終息してしまいます。
Windows XPは昨年(2014年)の4月8日に、その「延長サポート」が終了した事がニュースとなったのでご存じの方も多いと思います。この「サポート」の終了は、「何か致命的なバグが発見されても、その修正プログラムはもう提供されませんよ」という意味です。
極端な言い方をすれば、「色々な危険に晒されても構わないのなら、そのOSを使い続けるのは自由だよ。でもウイルス感染してしまったり、PC乗っ取られて遠隔操作されたりする危険性も覚悟しておこうね」という事になります。

つまり、今Windows Vistaを使っている人は2017年4月11日まで、Windows7を使っている人は、2020年1月14日まで、Windows8・8.1を使っている人は2023年1月10日までが正規サポートの期限ということになります。

ということは、現時点ではWindows8.1環境下で動かすことが出来るComicStudioは、2023年1月10日までは使い続けることが出来るということになります。(あと8年位ですね。)

…そういえば、今年の夏くらいに時期OSのWindows10が発表される予定になっていて、現在評価版が提供されています。
4月26日のGIZMODEの記事に、以下の様な物がありました。

確定情報ではありませんが、どうやら正式な発売日は2015年7月末に設定されているとのことです。
…ということは、仮に7月にWindows10が発売されたとして、無事にComicStudioが動くのなら…

ComicStudioは2025年7月まで使い続けることが出来る…?

…かもしれません(^_^;)

では、実際にWindows10でコミスタが動くか確認してみましょう。20150428-1Windows10の評価版に、ダウンロードしてきたコミスタをインストールしてみたところ、このように無事にインストールできています。

動作の方は…。20150428-2一応無事に起動して、ファイルを読み込むことが出来ました。
VMWare上のためかタブレットを認識していないので、筆圧感知の確認はできませんが、マウスモードで座標を拾って線を引くくらいのことは出来ました。、
タブレットの動作の検証は、仮想環境下では出来ないようなので、100%保障は出来ませんが、現時点では一応Windows10でもComicStudioは使えそうです

実際に発売された段階で、セルシスから動作検証結果が発表されると思いますので、それを見てみないことには何とも言えませんが、まだまだCLIP STUDIO PAINTに移行出来ないという人は、とりあえずは最低でもあと8年位、もしかするとあと10年位はComicStudioを使い続ける事はできるかも知れませんので、ご安心の程を。

それくらいの期間があれば、CLIP STUDIO PAINTももっともっと進化して、ComicStudioユーザーがスムーズに移行する事ができる可能性も十分ありますし、慣れていく時間もたっぷりあります。

セルシスさんには、ぜひとも、ComicStudioユーザーの生の声・要望を汲み取って、CLIP STUDIO PAINTのアップデートに反映させてほしいと切に願っています。

コミスタ販売終了に寄せて…

本日ついにセルシスのComicStudio・IllustStudioの販売終了が正式に発表されました。

セルシスは、一度ComicStudioの販売終了を延長させています。 2013年7月12日付で、以下のプレスリリースを発表していました。

「ComicStudio」の販売終了時期を2015年に変更
-Windows 8.1、OS X Mavericksにも対応-
株式会社セルシス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:野﨑愼也、以下:セルシス)は、2013年末とご案内していたマンガ制作ソフト「ComicStudio 4.0」の販売終了を2015年中頃に変更し、今年後半にリリースが予定されている新OS、Windows 8.1およびOS X Mavericksにも対応いたします。あわせて、イラスト制作ソフト「IllustStudio」の販売終了も2015年中頃といたします。

プレスリリースPDFファイルより引用。

このプレスリリースの「2015年中頃」がついにやってきたわけです。

ComicStudioとの出会いは、私の場合は実は「ComicStudio発売よりも前」になります。
とある某マンガ家団体のミーティングにセルシスの方がいらっしゃって、開発中のソフトの説明をしてくださいました。マンガ家の率直な意見を求めての事だったようです。
その時点ではまだ「ComicStudio」という名前ではなく、とあるお菓子の名前が仮に付けられていました。(非公開の内容だと思われますので伏せておきます)
この時にセルシスの方が「将来的にこのソフトをデファクトスタンダード(業界標準)にしたい」とおっしゃっていたのを強烈に覚えています。

その当時はまだカラーイラストをデジタルでやり始めた人がぼちぼち出始めたかな、という位のデジタル普及率で、現場にいたデジタルで描いている何名かのマンガ家さんの意見も、まだまだそういうのは遠い未来のことじゃないのか?というものでした。
デジタルでアナログの様なタッチや表現が出せるわけがないという懐疑的な意見が合ったのも事実です。

私が実際に手にしたコミスタはWindows版のVer.1からです。しかし当時のマシンのスペックが低かったこともあって、本格使用はまだまだ先の話でした。MX1Pn0682当時はバリバリのマックユーザーだったこともあって、わざわざハイスペックのWindowsを買う気にならなかったというのもあります。やがて発売されたMac版のAquaに手を出したのですが、まだまだ実用に耐えられるという印象ではありませんでした。
実際に本格的に使い始めたのはVer2.5のMac版からになります。

今にして思えばセルシスは、開発当初から、将来的にマンガ業界がデジタル主流になる日が確実に来ると想定して、開発を進めてきたんだろうなと感じています。
また、セルシスの14年がまさに今のマンガ業界のデジタル化を大きく推進する原動力になったのも間違いないでしょう。 「デファクトスタンダード」にするために、プロのマンガ家・アマチュアのマンガ家・出版社・印刷業界の意見を積極的に取り入れて、開発を進めてくれたおかげで、デジタルで描く利便性を享受できているんだと思うと、そのコミスタの発売終了は寂しくもあり切なくもあります。

でも、その意志は「CLIP STUDIO PAINT」に確実に継承されていくと信じ、期待したいと思います。

さて、視点を変えましょう。

既に持っていて使っている人にとっては、「販売終了」そのものよりも、サポートがいつまで続くのかが気になるところですが、そちらの方は、公式発表の中の「ユーザーサポートに関する質問」の中に、以下のように記載されています。

Q8. ユーザーサポートはいつまで継続されますか?

A8. 少なくとも2018年末まで継続いたします。具体的な日程につきましては、ユーザーさまのご使用状況を鑑みつつ慎重に検討し、別途お知らせいたします。

来年の末まではサポートは継続されるとのことです。

尤も、既にコミスタのアップデータの提供は完全終了しているので、新しいOSに対応してくれるというわけではなく、もし新OSで動作上の不具合があっても根本的な対応は出来ないという事は覚悟しておかなければいけません。

具体的な「販売終了」が何をもたらすかを考えてみると、「現場」を見ている限りではいくつかの問題が生じる可能性が残されています。

  1. これからプロを目指してデジタルでマンガを描く場合、『ComicStudio』と『CLIP STUDIO PAINT』どちらを選択すべきか?
  2. マンガ家が使っているアプリケーションが『ComicStudio』だった場合、アシスタントはどうするべきか?
  3. アシスタントが『CLIP STUDIO PAINT』使いだった場合、『ComicStudio』使いのマンガ家はどうするべきか?

この「いくつかの問題」は、さほど重要ではない「現場」も有るかもしれません。

極端に言ってしまうと、じゃぁ「Photoshopを使っているマンガ家はどうなる」「SAIを使っているマンガ家はどうなる」という話にもなってしまいますので …。
実際には別のアプリケーションの間でも共通の形式でやりとりする手段はありますし、作業の手順によっては、製作アプリケーションの違いは全く問題でない場合もあります。
さらに言えば、アナログ・デジタルの違いも、データ化すれば解決するわけですから…。

しかし、オールデジタルで製作データそのものをやりとりする場合や、移動用のページファイルや素材形式ファイルなどをやりとりする場合は、同じアプリケーションでないと作業がはかどらないという現実に直面する事になります。

先の「いくつかの問題」…これだという解決方法は、ぶっちゃけ言うと「ComicStudioもCLIP STUDIO PAINTもどちらも使える体制を整えておく」ということになるんだろうと思いますが、事はそんなに簡単じゃありません。

そこで私なりの見解を…

【1】これからプロを目指してデジタルでマンガを描く場合、『ComicStudio』と『CLIP STUDIO PAINT』どちらを選択すべきか?

これは専門学校でデジタルの教鞭をとる立場から意見させていただくと…

これから始めてアシスタントはするつもりがないという前提なら、「CLIP STUDIO PAINT」一本でOK。
しかし、プロを目指す過程で、アシスタントをする意志があるのなら、どちらも使えるようにしておくべき。

これから始めるのなら、未来のある「CLIP STUDIO PAINT」を徹底的に身に付けるに越したことはありません。
しかし、デジタルでのアシスタントをすることになるとなれば話は違ってきます。プロの現場では、おそらく想像以上に「ComicStudio」を使用しているケースが多いからです。

プロの中には早々に「CLIP STUDIO PAINT」に移行した方も多くいらっしゃいますが、すべての「ComicStudio」使いのマンガ家がスムーズに移行できる環境下にあるわけではありませんので、使い慣れた道具である「ComicStudio」をさらに何年も使い続けるという選択肢を選ぶのは、別におかしなことではありません。
マンガ家側が、アシスタントに「ComicStudioで作業出来る人」を条件にする事もありえる以上、ほぼ同じ力量ならば「ComicStudio」「CLIP STUDIO PAINT」共に対応できる方が仕事にも入りやすいと思われます。

【2】マンガ家が使っているアプリケーションが『ComicStudio』だった場合、アシスタントはどうするべきか?

もしあなたがCLIP STUDIO PAINTユーザーで、ComicStudioを持っていなくて使ったこともないという状況ならば、在宅でその先生のデジタルアシスタントをするのはちょっと難しいかもしれません。
先生の仕事場に行ってそこの環境下のComicStudioを使う必要がある場合は、ある程度の練習をする必要があるかもしれません。でも、ある程度デジタル慣れしているならなんとか対応できるでしょう。
…とは言え、プロの現場ではスピードと確実性を要求されるので、現場で覚える余裕はないと思ったほうがいいでしょう。…なので出来れば、ComicStudioを入手して自宅で修得することをオススメします。

【3】アシスタントが『CLIP STUDIO PAINT』使いだった場合、『ComicStudio』使いのマンガ家はどうするべきか?

ComicStudio形式→CLIP STUDIO PAINT形式は、CLIP STUDIO PAINTでファイルを読み込むことができるので、アシスタントがマンガ家の原稿を開くことが出来ます。しかしCLIP STUDIO PAINT形式→ComicStudio形式は現在対応していないので、アシがCLIP STUDIO PAINTでやった作業をComicStudioで開く手段がありません。

可能性があるとすれば、Photoshop形式でデータの受け渡しをするという方法を取るか、背景など分離できる作業をやってもらった後に、PNGやBMP形式の単体のファイルでその背景だけを書き出してもらい、ComicStudioで読み込み…などの方法でしょうか?
これは、作品の制作手順により様々な方法が考えられますが、結局のところスムーズなやりとりが出来るとは限りませんし、トラブルが発生する可能性が多くてとても不安が残ります。

同じアプリケーションでの作業でないと困る場合は、結局のところ、アシスタントさんに「ComicStudioで作業して欲しい」旨を伝えて対応してもらうか、「ComicStudioで作業できます」というアシさんを新たに探すか、マンガ家本人がCLIP STUDIO PAINTに移行するか…という選択肢になるでしょうね。

いずれにせよ、マンガ家にとってもデジアシさんにとっても重要なのは「共通の環境下で問題なく原稿製作ができるかどうか」ということで、それは個々の事案によってケースが違うので、これだという決定的な解答は見いだせないのも確かです。

さて話変わって、「ComicStudio」「CLIP STUDIO PAINT」の購入について、まとめてみました。

●CLIP STUDIO PAINTユーザーがComicStudioを手に入れるには…

既にCLIP STUDIO PAINTのユーザーがComicStudioを手に入れる方法は、ダウンロード版・パッケージ版・バリュー版などの各製品を、販売終了になる「6月30日」までに新たに購入する必要があります。

ちなみに、セルシス公式によるダウンロード販売は、販売終了の発表に伴い価格改定されました。

ComicStudio EX 4.0 ダウンロード版」 17,200
ComicStudio Pro 4.0 ダウンロード版」 12,000
ComicStudio EX 4.0 バリュー版毎月500円×64(実質32,000円でS/N取得)
ComicStudio EX 4.0 バリュー版毎月1,000円×31(実質31,000円でS/N取得)

( S/N=シリアルナンバー 永続使用のライセンスという意味)

ちなみに、パッケージ版の価格は、価格.comの4/28現在の価格は以下の通り。

ComicStudio EX 4.0 Windows」 最安値31,594円
ComicStudio Pro 4.0 Windows」 最安値15,141円
ComicStudio EX 4.0 Mac」 最安値31,824円
ComicStudio Pro 4.0 Mac」 最安値16,325円

パッケージ版である必要がないなら、価格が改定されたダウンロード版がかなりお買い得になりました。

●これから初めて買うつもりの人は…

CLIP STUDIO PAINTも使いたいけど、将来永続的にComicStudioも使い続けるかもしれない、という人は、まず「ComicStudio」を買ってから、優待販売でCLIP STUDIO PAINTを買うという方法があります。
この優待割引価格は、6月30日までのキャンペーンになっています。

「ComicStudio Pro 4.0」(ダウンロード・パッケージ版)購入者
→ CLIP STUDIO PAINT EX 優待価格 11,000円
「ComicStudio EX 4.0」(ダウンロード版・パッケージ版)購入者
→ CLIP STUDIO PAINT EX 優待価格 5,800円

ComicStudioの3DLT機能・アクション機能はなくてもいいというのなら、ダウンロード版のPro12,000円に優待販売で+11,000円=23,000円ですが、EXを買ったとしても17,200円+5,200円=23,000円で同じなので、ComicStudio EX 4.0を買って、優待販売でCLIP STUDIO PAINT EXを買う方が機能的に上位モデルが手に入ってお得という計算になります。

なお、ComicStudio EX 4.0のバリュー版の場合は、無期限版になるまでに一定の期間がかかるため、今からバリュー版の契約を始めても優待価格では手に入れられないと思われます。

CLIP STUDIO PAINTをメインで使いたい。でもComicStudioも一応使ってみたいという人は、「CLIP STUDIO PAINT EX」を「ComicStudio」販売後に買って、2017年12月末までの期間限定で「ComicStudio EX」を無償で使えるサービスを使う方法があります。
この方法なら、条件付きでCLIP STUDIO PAINT EXを入手すれば、ComicStudioEXも使えるというわけです。

CLIP STUDIO PAINT EX ダウンロード版」 23.000円
CLIP STUDIO PAINT EX バリュー版」 毎月500円×50ヶ月(実質25.000円でS/N取得)
CLIP STUDIO PAINT EX  バリュー版」 毎月1,000円×24ヶ月(実質24.000円でS/N取得)
CLIP STUDIO PAINT EX パッケージ版36,500円

価格.comの4/28現在の価格は以下の通り

CLIP STUDIO PAINT EX パッケージ版 Windows/Mac26,514円

現在発売しているパッケージが実際にどうかはわかりませんが、ComicStudioにはついていたマニュアルや素材辞典の様な冊子が付いていません。価格だけで言うなら、ダウンロード版が一番リーズナブルです。

とは言え、販売終了前に、優待販売サービスを使って両方手に入れる金額とCLIP STUDIO PAINT を販売終了後に買って無償サービスを受ける金額が同じなので、総合的に見ると以下の結論になります。

「ComicStudio EX 4.0」と「CLIP STUDIO PAINT EX」を両方手に入れるためには…

販売終了までに、ComicStudio EX 4.0を買い、優待販売で CLIP STUDIO PAINT EXを買う

のが一番お得で、合計は23,000円ということになります。

既にComicStudioを持っていて、CLIP STUDIO PAINTの無償提供サービスの期間を逃した人は、6月30日までが、現時点では優待販売価格でCLIP STUDIO PAINTを買える最後のチャンスっぽいので、買っておくことをオススメします。

なんだよ、結局は「ComicStudioもCLIP STUDIO PAINTもどちらも使える体制を整えておく」ってことかよ…って呆れられるかもしれませんが、私はその解決方法がベストだと思っています。

おそらく将来的には、どこかの段階のOS上で、ComicStudioが正常に動かなくなる時が来るでしょう。その時にはきっと今のComicStudio以上の機能を持ったCLIP STUDIO PAINTが有るはずです。
そうなって欲しいので、セルシスを応援する意味でも、CLIP STUDIO PAINTへの移行の準備は整えておいてほしいと思うのです。

なんだか文章ばかりで余計にわかりにくくなってしまいましたが、導入のご参考になれば幸いです(^^)

市議会議員選挙→体験入学

昨日のブログで書いた通り、今日は体験入学の日。
昼から学校なので、まずは市議会議員選挙へ。帰宅が遅くなる可能性があったので、犬散歩を兼ねてです。

iPhone5s

iPhone5s

前方にいるのは奥さんです。犬連れて投票所に入るわけにいかないので、交互に会場に入って投票してきました。

iPhone5s / PhotoshopCS5 加工

iPhone5s / PhotoshopCS5 加工

昼前だからか、結構ご年配の方が投票に来ていました。
最終的な投票率は40%を切って39.76%。前回は40%超えてたので、更に下がってしまいました。県議会議員選挙の投票率よりは高かったものの、低いことには違いありません。
所沢市は平均年齢43.73歳と市町村1957中1601位と比較的若い人が多い市です。この低投票率ということは、投票している人は年配の方が中心だったのかもしれません。
若い有権者が多いというのに、その若い層の声があまり反映されない結果になるのは、実に残念…というか寂しいですね。

散歩の途中で立寄った川沿いのフェンスのモッコウバラが見事でした。

iPhone5s

iPhone5s

iPhone5s

iPhone5s

iPhone5s

iPhone5s

天気も良かったので、青空に映えてきれいです。また改めて撮りに来たいな(^^)。

投票終えてから、学校に行って来ました。

細かい部分はなにか問題があるといけないのでオフレコとしておきますが、昨日描いた授業用のサンプルを教室内のモニタに映し出して、作業の手順を説明したり、体験入学者の作業を確認しながらちょっとアドバイスしたり…という感じで進めました。

PENTAX MX-1/PhotoshopCS5 トリミング

PENTAX MX-1/PhotoshopCS5 トリミング

授業終了後に他のコースの体験入学者からマンガコースへの質問があったので、持ってきてくれたマンガとイラストを見て簡単な講評をしたり、と、基本的には専門学校の講師が行う仕事をさせていただきました(^^)。

そんなこんなで、ここ数日結構慌ただしかったですが、少し一段落しました。
とは言ってもやることはしっかりありますが、今日のところは録画していた「ダンまち」見たり「アル戦」見たり「やまじょ」見たり「ブラタモリ」見たり「世界遺産」見たりしてました。

絵的な意味で「天皇の料理番」録画しておけばよかったなぁ…。

 

明日は「体験入学」の日

以前某芸術系高校に教えに行っていた時に、何度か体験入学の授業をやりましたが、専門学校「デジタルアーツ東京」でついに初体験です。

大体の方向性は決めていましたが、素材作りとプリント作りが思ったよりも時間がかかってしまいました(^_^;)。

んで、ふと前からどうすべきかと思っていたこと…。

「レイヤー」の説明方法

…です。

昔は「アニメのセル画みたいなもので…」なんて説明していましたが、今現在アニメで物理的な「セル画」は使っていないからか、「セル画ってなんですか?」って質問されたことがあったんです。
結局のところ最近は「透明のシートの一枚一枚に絵を描いて重ねたもの」と言うしかないんですが、何か「視覚的に・直感的に理解できる方法」はないかと考えていました。

ぶっちゃけその手っ取り早い方法は「模型」を作ることだったんですね。

そこで、作ってしまいました(笑)

 


これ以上でもこれ以下でもないですが、じつはこれのポイントは、「白マット」を入れて、その下に「効果線」を入れているって点だったりしますw。

あまり上手く写すことが出来なかったので、ちょっとわかりにくいですが…w。

それでは、そろそろ明日に備えて英気を養うべか!